愉開塾について

57. 翻訳に必要なスキル

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こんにちは!田畑です。

 

昨日はボードゲームの和訳のお手伝いをちょっとばかりですがしているお話をしました。

今日はそのお手伝いの中で感じた「翻訳の難しさ」のお話をしたいと思います。

 

 

和訳は実際には「英語のルールを日本語に直す」ことをしているわけですが、やってみて気付いたのはただ日本語に直せばいいわけではないということでした。「意訳」という言葉がありますがこれがとても大事なんですね。例えば

 

We had a birthday party for Lisa last Sunday.

 

という文があったとすると、これを直訳すると

We      had         a birthday party   for Lisa     last Sunday.

(私たちは) (を持っていました) (誕生日パーティー) (リサのための) (先週の日曜日)

 

となって、

「私たちは先週の日曜日、リサのための誕生日パーティーを持っていました。」

というふうに言うことができます。これではある程度意味は繋がるのですが、日本人が読み慣れた文章としては不十分ですよね。では実際にはどのように訳すかというと

「私たちは先週の日曜日にリサのため誕生日パーティーを開きました。

というふうに意味をすんなり理解できるようにするわけです。

 

とても簡単な例として取り上げましたが、他にも「主語のずれ」がないようにだとか「言葉遣い」を統一したりすることにも注意しましたし、何よりもゲームのルールなので「論理的に分かりやすく」説明するように端的に書き上げることを意識しました。

 

このように英語の力も必要ですが、翻訳の作業においては日本語の力も同じくらいとても大切です。

今の教育では英文法を中心として教えることを目標にしています。「英語がわからない」という子のほとんどは小学校程度の国語の文法がおろそかになっていることが多いです。「主語」「述語」くらいは大丈夫なのですが「形容詞」や「修飾」「前置詞」という言葉が出てくるとちんぷんかんぷんという子に第二言語として英語を勉強させるのはかなり厳しいです。

今後の英語教育が文法を中心にしたものからコミュニケーションを中心としたものへのシフトしていくといわれていますが、習い始めのころはそれでよくても、上手に英語を話せるようになるためにも文法は必要なので、まずは日本語の文法を小学生の時から学んでおくことはとても大切だと思っています。

 

 

 

という、翻訳というから英語が大事かと思えば、意外にも日本語が大切だよ!というお話でした。

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