愉開塾について

22.漢字は書けなければいけないか?

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こんにちは!田畑です。

今回は教育に携わる身としてはかなりアグレッシブなタイトルをつけてみました。

今日は僕の教育における1つの考え方を記しておきたいと思います。

 

2020年に改訂されるの学習指導要領において小学校では1026字、中学校では1110字を学習することになるようです。

大人の皆さんも中学校レベルの漢字になると書けない…という人も多いのではないでしょうか?

 

 

しかし、ここで問いかけたいのです。

「読めるけど書けない」という漢字がほとんどではありませんか?

 

平成も終わろうとしていますが、この時代は社会の様子、特にIT分野においてはこの30年間で大きく変わってきた時代だと言えるでしょう。30年前には想像もつかなかったような技術革新が起きています。

携帯電話、パソコンの普及から始まり、今やスマートフォンの所持率は80%とまで言われ、大人から子どもまでデジタル媒体を駆使しています。そして今や文字はあらゆる場所に散らばっています。

これは以前の時代と比べれば大きな変化です。

諸説ありますが日本では最初に中国から漢字が伝わり、日本独自の文字「かな文字」が生まれたのは平安時代で約1300年も前のことになります。

そしてそれを現代までずーっと使い続けてきているのですが、人々は文字を何を使って書いていたのでしょう?

 

紙に墨を使って書かれ始めたのが700年ごろだそうです。それまで、また当時は並行して木簡(木の板)にも書いていました。

では今子どもたちが主に使っている筆記用具「鉛筆」はいつ頃使われ始めたのかというと…

日本で記録に残っているものだと、徳川家康や伊達政宗が使っていたのが最古だそうです。

この2人は有名な戦国武将、つまり1600年ごろのことだということが分かります。

 

 

それぞれ庶民に広く使われ始めた時期はまた違うかもしれませんし、識字率も大きく異なったでしょう。

さて、現代の人々は何を使って文字を書いているでしょうか?

鉛筆やペンなどで書くこともあると思いますが、スマホやパソコンでの入力が多かったりしませんか?

また、実際に文字を読むときにも印刷物や電子端末の画面に書かれた文字がほとんどだと思います。

これ、かなり大きな筆記の変革期にきているのではないでしょうか?

そして、電子媒体による筆記の時には「読み方さえ分かっていればいい」という点が今回のお話のポイントです。

 

もちろん、「漢字を書ける」という力は大きな力でしょう。しかし少しずつ「必要な力」ではなくなってきているように感じるのです。

時代は大きく変化し、その時その時の常識は次の時代には「ありえない常識」になっています。

今の時代で授業の時にいきなり硯を出して墨を削り始める人なんていませんよね。

 

2020年に改訂される学習指導要領では小学校でプログラミングの必修化が検討されています。また、知識においてもそれを「覚える」ことに重きを置くのではなく、「使う」スキルを磨くことを重視しています。

 

「時間」というのはどれだけ時代が進んでも変わらないのですから、子どもたちに与えられている時間と僕たちが子どもだったころに与えられていた時間は同じはずです。

何を言いたいかというと、「時間は限られているのだからその時代にあった必要なことを適切に学ばせましょう」ということです。

 

学校の先生や、塾の講師というのはこの「必要なこと」を子どもたちに教えることです。

学校の先生は国の方針に従った指導をする必要がありますが、僕ら塾講師はそのような縛りはありません。

僕は愉開塾に来てくれる子どもたちには勉強ももちろんですが、「これからの時代で生きていくために必要な力を学ぶための力」を子どもたちにつけていけるように日々試行錯誤しています。

 

 

 

 

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